質問を頂いています。
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先日、妻の友人Aさんから質問がありました。
小学生の子どもがアトピー性皮膚炎にかかっていて、
通院していたところ、
Aさんの子どもかなり良くなってました。
その効果(治り)をチェックするために
採血が必要だったんですが、
はじめての注射(採血)のとき血管をさがすのに
かなり時間がかかったそうです。
そのときにその医者は子どもに向かって
「今回はなかなかうまくできなくてごめんね。
次回まで練習しとくね。」と言ったそうです。
しかし、次回、注射したときもなかなかうまくいかず、
子どもが(親だったかも)
「前のとき、ちゃんと練習しとくって言ってたのに…。」と
言ったそうです。
どうもそれに端を発して、
「うちの病院が気に入らなければ来なくていいです。」
と言われ、
「来なくていいから薬も出しません。」と言われてびっくり。
アトピーも治りかけているし
何とか出してもらえるようお願いしましたが
結局出してもらえず帰ってきたそうです。
とりあえず国民生活センター(消費者センター)に問い合わせたら、
薬を出さないと言うのは明らかに違法なので医者にクレームをつける
専門の機関を紹介されたそうです。
-----現在、ここまで----------
そこで、Aさんの意向は
①薬を出してもらうか、処方箋を出してほしい。
②うちと同じような患者を出さないように
この医者を「ギャフン」と言わせたい。
こういったケースで法的に訴えるには
どのくらいの経費がかかりますか?
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医師法19条1項は、
「診療に従事する医師は、
診察治療の求めがあった場合には、
正当な事由がなければ、これを拒んではならない」
と定めています。
これは、医師の公的な責任ですが、
その反射として、患者が、診療を求めれば、
医師はこれに応じるのが原則となります。
したがって、この医師も、
本来は、Aさんの診療の求めに応じる義務があります。
先日、全く別件で、参考のため
苦情申立機関を探してみたのですが、
みつけることができないままです。
(実は、すぐに見つかると思っていました)
消費者相談窓口で紹介されたような、
患者の苦情を取り上げて、
オンブズパーソン的に活動している
NPO等はあるようです。
仮に、医師に法的に対処するならば、
診療請求、あるいは、損害賠償請求
ということになろうかと思いますが、
後者の損害賠償請求の場合、
仮に症状がひどくなっているとすれば、
これによって精神的苦痛を被ったとして、
慰謝料請求をすることが考えられます。
あえて、弁護士費用を算定するとすれば、
その慰謝料額が基準になります。
(請求額の8~5%程度の着手金、
得られた金額の16~10%程度の報酬金)
ただし、症状がひどくなったことと
医師の診療拒否の事実との因果関係の立証は、
かなり大変だろうと思います。
その因果関係の有無を判断するため、
裁判で「鑑定」を行うとなれば、
裁判所から選ばれた鑑定人(医師)に対する
費用が発生します(30万円程度は覚悟)。
このように、相応の費用負担が生ずるばかりか、
立証活動に巻き込まれるお子さんの気持ちを
考えると現実に訴訟を提起することについては、
非常に気が重いです。
そもそも、このように医師と対立姿勢を示すことが
本当にAさんの気持ちに沿うのでしょうか。
この医師は、
アトピーを治すことで有名なお医者さんとのこと。
Aさんとしても、子どもさんのほか、
同じような立場にある患者さんを
一人でも治してあげたいと考えているはず。
(もしかしたら、感情的な誤解もあるかもしれません)
そうだとすると、
患者さんたちの「痛み」を理解してもらい、
また、患者さんたちに思いやりをもって、
職責を果たしてもらうよう、
働きかけることが一番なのだろうと思います。
訴訟を提起することの合理性にも疑問が
無いわけではないことから、
法的対処の前に
例えば、気持ちを書きつづった手紙を送付し、
医師に気持ちをぶつけるなどの方法も
検討して頂きたいと思います。