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2005年 8月

2005.08.30

TOBとは、株式公開買付のことで、
ある企業の経営権取得(買収)等のため、
あるいは、ある企業を子会社化するために
買い取りする株数や価格を公表して、
不特定多数の株主から
株式市場外で株式を買い集める制度です。
TOBという言葉は、フジVSライブドア以降
よく耳にするようになりました。
ところで、
フジテレビがニッポン放送株の公開買付をアナウンスし、
それに応じた企業の一つである、東京電力に対しては、
個人株主から、
市場より安価で株の買取に応じ、会社に損害を与えたとして、
役員への損害賠償請求訴訟を起こすよう求めが
なされていました。
そして、先日、
TOBに応じることを決めた取締役17人に
損害額約1億円を会社(東京電力)に支払うよう求める
株主代表訴訟を起こしたとのこと。
確かに市場価格との差があったことは事実ですが、
フジのTOBに応じた企業と応じなかった企業があり、
TOBを実施した企業との友好関係等も当然考慮され、
難しい経営判断だと思います。
訴訟はどんな結論を導くのでしょうか。

2005.08.29

株主代表訴訟とは、
株主が会社に代わって、取締役の責任を追及する訴訟です。
取締役が法令違反等の行為を行った場合にみならず、
会社の利益を顧みない判断(判断ミスなど)をしたことにより、
会社が損害を被った場合に、
会社に生じた損害を取締役個人に賠償請求するのです。
株主がこの訴訟で勝訴すれば、
会社に賠償金が支払われます。
この訴訟を起こしうる株主は、
「6か月前から引き続き株式を有する株主」です。
まず、株主が会社に対し、書面によって、
取締役の責任を追及する訴えを提起することを請求し、
会社が60日以内に訴えを提起しなければ、
株主は会社のために責任追及の訴えを
提起することができるのです。
平成5年、訴訟費用が引き下げられたことにより、
株主代表訴訟が頻発することとなりました。
中には巨額の賠償請求を認める判決が出たことから、
取締役が経営判断に躊躇することにより、
企業の競争力が減退する恐れも指摘されるように
なりました。
そこで、
改正商法では、
一定の条件の下で取締役の責任を軽減することが認められ、
(損害賠償額の上限の設定なども含む)、
株主代表訴訟において
会社が取締役を勝訴させるために
参加することが認められるに至りました。

2005.08.28

株式会社の取締役は、
株主総会で選任され、
法令及び定款の定め、並びに、
総会の決議を遵守し、
会社のために忠実に職務を遂行する義務を負います
(商法254条の3)。
取締役が法令又は定款に違反した行為をした結果、
会社が損害を被ったときは、
取締役は、その損害を賠償する責任を負います。
そして、相当な注意を用いて
職務を遂行すべき注意義務に違反した結果、
会社に損害を与えたときも、
取締役の法令違反ということになります。
また、取締役はあくまで会社に利益をもたらすべく
行動すべきですから、
取締役会の承認を得ないで
競業取引又は利益相反取引をした結果、
会社に損害を与えたときは、
取締役の法令違反行為により損害賠償責任を負います。
そして、このようにして
会社に損害を与えたときは、
会社が取締役に対して損害賠償請求をすべきなのですが、
会社が役員同士のなれあいによって、
アクションを起こさない場合、
株主が会社に代わって、取締役に対して責任追及を
することができます。
この制度を株主代表訴訟といいます。

MBO

2005.08.25

ポッカコーポレーション(飲料大手)が
MBOによって、株式非公開化とするとのこと。
ワールド(アパレル大手)に続くケースです。
マネジメント・バイアウト(MBO)とは、
子会社等の現経営陣が、
出資し、あるいは、
借り入れや投資によって資金を得て
現株主である親会社やオーナーから
この企業の株式を買取り、
事業を承継することをいいます。
企業の組織再編における子会社や事業部門の売却、
また、中小企業における事業承継(のれんわけ)に
活用される手法でしたが、
投資ファンドの支援を受けた大規模なものは、
株式を非公開にし(上場廃止)、
いわば完璧な買収防衛を実現します。
そういえば、
MBO(マネジメント・バイアウト)
という法律小説があります。
著者は、弁護士である牛島信氏です。
以前読んだときは、
ちょっと
うまく行き過ぎかな?という感じもしましたが、
読み物としてはおもしろかったですよ。

2005.08.24

フジvsライブドアで毎日のように
新聞に出た「新株予約権」
新株予約権とは、
株式を特定の価格で「購入できる権利」です。
これは、平成14年の商法改正で導入された制度です。
それまでは、
新株予約権のみを発行するということはできず、
ストックオプションを付与する場合と
社債と組み合わせて発行する場合に限り、
発行が認められていました。
この新株予約権は、
新株を購入することができる権利を意味するので、
この権利を行使するかどうかは自由で、
購入するならば、当然、
株式購入代金が必要です。
この新株予約権の発行が、事前に準備しておく
買収防止策の一つになります。
つまり、新株予約権を事前に
提携先企業等(いわゆるホワイトナイト)に
提供しておき、
「いざ」というときに、
新株予約権を行使してもらえば、
株式数が増加します。
株式数が増加すると、
買収者は、
より多くの株式を集めなければならないので、
買収コストが高くなります。

2005.08.22

パソコン、複合機に、電話。
オフィス機器の多くに、
リース契約が採用されています。
このリース契約においては、
途中でリースを止めても、
残期間に相当するリース料を支払わなければ
ならないとされているのが一般的です。
7年契約を1年でやめても
7年分のリース料を支払わなければなりません。
月々の返済額の高低や税法上のメリットだけでなく、
途中でリースをやめる場合のリスクも
ふまえて、リース契約を締結して下さい。

2005.08.21

未成年者の飲酒や喫煙は、
どんな法律で禁止されるの?と聞かれて、
そういえば、どんな法律なんだろうと
いうことで調べてみました。
未成年者飲酒禁止法と
未成年者喫煙禁止法という
そのまんまの法律です。
満20歳に至らない者は、
酒類を飲用してはならないし(飲酒禁止法)、
喫煙してはならない(喫煙禁止法)。
未成年者に対して、親権を行う者等は、
未成年者の飲酒を知りたるときはこれを制止すべし
これに違反したときは、科料に処すとされ(飲酒禁止法)。
情を知りて喫煙を制止せざるときは、
科料に処すとされています(喫煙禁止法)。
なお、
その業態上酒類販売等を行う者や
煙草等の販売を行う者は、
未成年者の飲用あるいに供することを知りて、
酒類を販売又は供与することを得ず、
同様に、
未成年者の自用に供するものであることを知りて、
煙草等を販売してはならない。
これに違反した場合の法定刑は、
それぞれ50万円以下の罰金。
事業者には、
年齢の確認その他の必要な措置を講ずることが
義務づけられています。
未成年者の健全育成のために、
大人が努力すべし、という法律なのです。

2005.08.20

現行商法上、取締役の任期は2年とされていて、
多くの企業では、一斉に改選期がくるように
あえて統一されています。
最近、買収を仕掛けてくる者に対する
「企業防衛」がさかんに叫ばれていますが、
企業防衛の観点からは、
このように一斉に取締役の任期が到来するのは、
大変危険です。
つまり、全取締役が任期満了し、
改選期が到来する場合には、
取締役全員について改めて選任するのです。
その選任は「普通決議」によります。
すなわち、議決権のある株式の過半数で
選任されるわけです。
したがって、敵対的な買収者が、
買収対象の企業の過半数の株式を
保有していれば、取締役を自由に送り込むことが
できてしまいます。
仮に、
取締役の改選の時期が
1年ごとにずらされていれば、
任期が満了した取締役の代わりに
過半数の株式を取られたとしても、
従前の経営陣の半数は残ることになります。
なぜなら、任期途中の取締役を
解任するためには、「特別決議」
つまり、3分の2の賛成が必要だからです。
ただ、このように「企業防衛」を厚くすることにより、
「現経営陣の保身」につながるという弊害はあります。
つまり、
現経営陣が周囲の影響を受けずに長く
居座ることを認めるものだからです。
したがって、同時に、
「現経営陣の保身」という弊害を除くための
監視・監督体制(コーポレートガバナンス)が
求められることになります。

2005.08.19

旧民法のもとでは、
家督相続という制度が存在していました。
いわゆる「家」制度の下での相続であり、
一人の家督相続人が、
前戸主(家長)の一身に専属するものを除き、
前戸主に属する一切に権利義務を承継することと
されていました。
誰が家督相続人となるかは、
法律で定められており、
その順序は、
まずは、相続開始当時、被相続人の戸籍に同籍している
直系卑属とされ(第一種法定推定家督相続人)、
その中では、
「長男」「男子」が優先されていました。
昔の戸籍には、
その「家」を構成するすべての人の記載がありました。
例えば、戸主の弟も同じ戸籍に入っているわけです。
他方、前戸主(家長)以外(例えば戸主の弟)
の相続については、
現在の民法と同様に、
法律で相続分が定められた「遺産相続」が発生する
こととなっていました。
戦後、旧民法が廃止され、
現在は家督相続という制度はなくなり、
相続分は同じ身分(例えば「子」)
ならば法律上は平等とされています。

2005.08.16

今日は、大阪子どもネットワークの
講演に参加してきました。
いじめ・不登校の専門家の講演でしたが、
もう少しいろんなことを聞きたかった・・・
というくらい、興味深かったです。
いじめがテーマだったのですが、
これは、企業内の種々の問題に通じます。
いじめというのは、当然ながら、
「加害行為」から把握されることは少なく、
被害申告から明らかになります。
したがって、
被害者の話をじっくりと聞くことが大切。
たとえ、その話が大げさに聞こえたとしても、
大げさに話すにはそれなりの事情がある。
また、いじめそのものよりも、
いわば二次被害の方が、回復しがたい被害を
与えることがある。
(子どもの場合は)
「おまえがしっかりしていないから、いじめられるんだ」
「男の子のくせに、しっかりしなさい」
などの言葉で、
自分の評価がさがり、あるいは、
自分の存在を否定される
ことにつながってしまう。
いじめ等を止めさせることができるのは、
周りの者たち。
しかし、日本では、年齢に比例して、
「傍観者」の割合が増えます。
「自分に不利なことはしない」というのは、
小学生から植え付けられる感情なんだそうです。
企業内でも、同じ状況があり得ます。
心の病を抱える従業員も増えており、
セクハラ、パワハラ、いじめ等の
対策もまた軽視してはならないと、
改めて感じました。

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