« 2006年09月 | メイン | 2006年11月 »

2006年10月30日

PL法と期間制限

製造物責任法(PL法)は、
製造物の欠陥により人の生命、身体または財産に被害が生じた場合に、
製造業者等に責任追及するための法律です。

PL法は平成7年に施行されましたが、
それ以前も民法上の不法行為として損害賠償請求は可能でした。
PL法は、製造業者等が、自ら製造、加工、輸入または一定の表示をし、
引き渡した製造物の欠陥により上記のような被害が発生したときは、
過失の有無にかかわらず、
これによって生じた損害を賠償する責任があることを定めています。
製造業者は、
その当時の知見によって欠陥を認識することができなかったことを
積極的に立証しなければ、この責任を免れることはできません。

ただし、製品が流通してから10年経てば、
除斥期間の満了により、損害賠償請求権は消滅します。
この場合は、通常の不法行為に基づく損害賠償請求をすることになり、
PL法とは違い、製造業者の「過失」を被害者が立証することになります。

2006年10月27日

少年事件の保護処分

奈良で発生した少年の放火殺人事件についいて、
中等少年院送致の審判がなされました。

家庭裁判所の審判の内容は、次のようなものです。
・不処分、審判不開始
・保護観察
・児童自立支援施設・児童養護施設送致
・少年院送致
・検察官送致決定(逆送)

一定の重大な事件について、成人と同様の刑事処分を
受けさせる必要があると認められたときは、検察官に送致され(逆送)、
検察官が少年を起訴し、成人と同様の刑事手続が開始されます。

家庭裁判所は少年の資質や家庭環境が調査し、
審判の判断材料となります。
今回は、厳格な規制の下にある刑務所では、
これまでの父親による養育環境と相似形になるおそれがある
として少年院を選択したと報道されています。
今日の新聞には父の手記が掲載されていますが、
遺族の処罰感情が強くないことや、
多数の嘆願書が裁判所に寄せられるなど社会感情が厳しくないことも
指摘されたということです。

弁護士会館からの眺め

今月移転した大阪弁護士会館は、ガラス張りのスマートな建物です。
以前は6階建てでしたが、14階建てになって眺めもよくなりました。
13階で打合せをしたので、中之島公会堂を見下ろして一枚。

公会堂.JPG

2006年10月26日

合同会社の活用

5月に施行された会社法で創設された合同会社。
10月25日付日経新聞(夕刊)によれば、
設立社数が1000社を超えているそうです。

合同会社は、出資者全員の合意に基づいて組織運営がなされます。
煩雑な手続から解放され、事業に専念できる、
また、出資会社の意向に縛られない事業運営が可能、というのが、
活用のポイントのようです。

合同会社では、
必ずしも出資額に比例せずに利益配分も決めることができるため、
出資が少なくても、事業に貢献すればそれに応じて利益配分を受ける
ことができるため、研究開発型の創業に向いていると言われますが、
これに限らず、複数の企業が共同出資して新ビジネスに着手する場合に
利用されるケースが多いようです。

火曜日のケーキ

火曜日に頂いたケーキは、
ピラミッド型でした(*^_^*)

白いケーキ.JPG


2006年10月23日

経営判断の原則

取締役と会社との関係は委任契約であり、経営のプロとして
責任を負います。
法的には、委任契約から発生する善管注意義務を負い、
注意を怠って会社に損害が発生すれば個人として損害賠償責任を
負うことになります。
もちろん、難しい局面も存在し、結果として
損害を回避できなかったという場合もあります。
そこで、取締役に善管注意義務違反が認められるかを判断する際には、
当該事業の最終的な収益そのものではなく、
意思決定の過程が著しく不合理であった場合にのみ、
取締役に責任を認めるべきであるとされています(経営判断の原則)。

具体的には、
①経営判断に具体的法令違反及び公序良俗違反がないこと、
②経営判断が「会社のため」に行われたこと、
③経営判断の前提となる事実の認識に不注意な誤りがないこと、
④経営判断の内容及び経営判断に至る過程に著しい不合理がないこと
が吟味されます。

2006年10月20日

丹波の黒豆枝豆

丹波の黒豆枝豆を頂きましたので、、、

黒豆の館.JPG

早速ゆでてみました。ぷっくりしてて、おいしかったですよ!

枝豆.JPG

2006年10月19日

給与の差押え

相手方が債務の支払を履行しない場合、
債権者としては、最終的には、
相手方の財産から強制的に回収することになります。
いわゆる強制執行です。

相手方が会社勤めをしている場合は、給与債権を
差し押さえることができます。
ただ、給与の全額を差し押さえられるとその従業員は
生活費に窮することになるため、
差押えの金額は原則として、賃金の4分の1とされています。
したがって、給与を差し押さえる旨の命令が届いたときは、
会社は4分の3を従業員に、
4分の1をその債権者に支払うことになります。

なお、このように差押えが禁じられるのは、
その従業員の生活資金を守るためなので、
高給を得ている従業員の場合は、あてはまりません。
政令で標準的な生活費として定められている額(33万円)を
超える部分の全額について、差押えが可能とされています。
つまり、33万円が4分の3にあたる「手取額44万円」を超える
給与を得ているならば、33万円のみを残して、それ以外の部分は
すべて差し押さえられることになります。

2006年10月18日

製品事故報告の徹底へ

家庭用製品による事故発生が相次いで明らかになったことをきっかけに、
製品事故の報告を義務づけるよう法改正が検討されています。

10月18日付日経新聞によれば、次のような流れになるようです。
1)メーカー・輸入業者は死亡事故・重傷事故発生から
 10日以内に経済産業省に被害状況、製品名などを報告する。
2)経済産業省は1週間以内に製品分野や被害状況を
 ホームページで公開する。
3)被害拡大が懸念されるときは、企業名、製品名も公表する。

経済産業省による情報収集が後手に回っている現状を
改善することが期待されます。

2006年10月17日

賃貸住宅の保証人

家を借りるときには、契約時に連帯保証人を要求されるのが一般的です。
ただ、最近は、保証人に頼らずに家賃不払いに備えるサービスも
広がっています。
10月17日付日経新聞によれば、
賃貸住宅仲介会社大手が、このサービスを強化するとのこと。
借主が保証会社と保証委託契約を締結して、
賃料に上乗せして保証料を支払うことになります。

不払いになったときに、保証人は突然、数ヶ月分の
賃料の請求を受けるわけですが、
保証人が絶対に支払えるというわけでもないので、
家賃保証サービスは今後も普及していくのではないでしょうか。

2006年10月16日

賃貸借契約の保証金

敷金は、借主の一切の債務(賃料支払い義務その他の債務)を
担保する目的で、貸主に交付される金銭です。
賃貸借契約が終了し、借主が賃借物を返還したときに、
その借主に賃料の不払いなどの債務不履行があれば、それを差し引いた残額を
返還する約定のものです(債務不履行があれば、残額全額を返還します)。

仮に「保証金」という名称が使用されていても、
その金銭が交付された目的が上記と同じであれば
敷金としての性質を有していると判断されます。

これに対し、敷金とは別に賃料と比べて高額な保証金が授受され、
建物の建設協力金的な性質を有する場合には、
貸主・借主間の金銭消費貸借の性質を有すると考えられます。

この保証金の返還は、長期分割弁済とされたり、
据え置き期間を10年~20年と定めることが多いです。
このため、賃貸借契約が中途で解約された場合の
保証金返還方法については紛争が生じることがあります。
つまり、借主としては、契約が終了したのだからすぐにでも返してほしい、
貸主としては、賃貸借契約が長期にわたることを予定していたのだから、
すぐに返してほしいと言われても困る、というものです。

このような紛争を回避すべく、中途解約の場面を想定した
保証金の返還義務に関する条項を契約書に盛り込んでおく必要があります。

2006年10月13日

大阪城ホール

昨日はコブクロのライブに行って来ました。
もちろん若者が多いのですが、私のようにスーツ姿の人も
結構いて、ちょっとホッとしたり(笑)。
大阪城ホール.JPG

養育費の基礎となる収入

養育費を請求しようと考えても、相手方(義務者)に収入が無い場合は、
どのように扱われるのでしょう。

無職で収入が無いという場合は、収入は0円として扱われるので、
請求できる金額は0~1万円程度となります。
ただし、働こうと思えば働けるのに働いておらず、
収入を0円として算定するのが相当といえない場合もあります。
そのような場合は、
賃金センサス(厚生労働省による賃金構造基本統計調査)を利用して、
収入を推計することになります。

2006年10月12日

養育費の考え方

離婚に際し発生する養育費の支払義務。
「自分の生活を保持するのと同程度の生活を子どもにも保持させる」ため
に義務づけるものです。
従前は、義務者(請求を受けた側)から、
「自分の生活費を除くと、これだけしか残らない。
そんなに支払ったら、自分の生活は成り立たない」
という主張をすることもあり、養育費の調停も長引くことが多かったのです。

近時は、権利者(請求する側)と義務者の収入を基礎にして、
養育費を標準化したものを利用して調停が進められるため、
調停自体は迅速になったと感じます。

大阪家庭裁判所の養育費表(参考)
裁判所ウェブサイト

2006年10月11日

実りの秋

昨日頂いた岐阜の栗きんとん。

栗きんとん.JPG

栗きんとんというと、「黄色い」イメージがあって、
「黄色い」栗(栗の甘露煮)がダメな私は、一切手をつけなかったのですが
(ちなみに、甘露煮以外は大好き)、
5年ほど前にこの栗きんとんを頂いたときに、そのおいしさは衝撃でした(大げさ)。
昨日頂いたのは、栗きんとん本家「すや」のもの。
http://www.suya-honke.co.jp/

2006年10月10日

箱根へ

司法研修所の同期と恒例のクラス旅行へ。
天気に恵まれ、たくさんの人でにぎわっていました。
遊覧船からは富士山もきれいに見えました。

富士山.JPG

1泊2日の2日目は箱根神社や箱根の関所へ。

関所.JPG

最後は、彫刻の森美術館へ行きましたが、
休憩にはやっぱりケーキ(^_^)v

ベリー.JPG

楽しい旅行でした!

2006年10月06日

侵入行為の防止

つい先日、不動産の取引の待ち時間に、
マンションの窃盗被害の話題が出てきました。
ドアの新聞受けの部分を壊して中に手を入れ、
かぎをあけるというのが多いそうですね。

それから数日後、
マイナスドライバーを所持していたとして逮捕されたことに
関する相談がありました。

平成15年に「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」が
成立・施行されています。

この法律で所持が禁止されるのは、
特殊開錠用具
(ピッキング用具=かぎを用いず、破壊することなく回転させるための器具など)と
指定侵入工具(ドライバー、バールその他の工具で、
建物錠を破壊したり、玄関や窓などを破るために使用されるもののうち、
建物への侵入の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるもの)
です。

業務その他正当な理由による場合を除いては、特殊開錠用具を所持したり、
指定侵入工具を隠して携帯してはならないとされ、
違反の場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に
処せられることになります。

2006年10月05日

意思に基づかない保証契約(2)

保証人になるというのは重大な決断です。
したがって、他に有効な担保があるのか、あるいは、
その債務がどのような内容なのかなどについて、
保証人が大きな関心をもつはずです。
この内容に錯誤があれば、保証契約の無効を主張することが
考えられます。

例えば、保証人が自分だけなら責任が重くて保証人になることはできないけれど、
他に保証人がいる、あるいは、不動産の担保があるので、
保証は形式的であると誤信して、
それらがあることを理由に保証したという場合で、
そのことが表示されていれば、錯誤無効を主張することも可能と考えられます。

また、保証しようとする債務の内容について説明を受けず、
誤信したまま保証契約を締結し、予想外の債務を保証してしまっていた場合も、
錯誤無効の主張が考えられます。

ただし、「そのような事情が存在した」ことの証明が困難な場合も多く、
無効が認められるためのハードルは高いのです。

2006年10月04日

証言拒絶の理由

民事訴訟法上、裁判所は特別の定めがある場合を除き、
誰でも証人として尋問することができるとされています。
ただし、例えば、手形・小切手訴訟では、
手続の迅速の観点から証人尋問が許されない
という特別の定めがあります。

尋問に際して、証言を拒絶できる基準について、
10月3日、最高裁の判断がありました。

法律上、証言拒否が認められる場合として、
・公務員の尋問(職務上の秘密について尋問する場合に監督庁の証人が必要)
・医師、弁護士等の守秘義務に属する事項についての尋問
・技術又は職務の秘密に関する事項についての尋問
が規定されています。

今回問題となったのは記者が取材源に関する証言を拒否できるか、でした。
最高裁は、次のとおり判断して、証言拒絶に正当な理由があると判断しました。

・職業の秘密とは、その事項が公開されると当該職業に深刻な影響を与え
以後職業の遂行が困難になるものを指す
→取材源については、それがみだりに公開されると信頼関係が失われ、
将来にわたる自由で円滑な取材活動が妨げられ、報道の業務に深刻な影響を与え、
以後職業の遂行が困難となるので職業の秘密にあたる。

・「秘密」に当たるとしても、そのうち特に保護に値する秘密についてのみ
証言拒否ができると解される

→保護に値するかどうかは、秘密の公表によって生じる不利益と証言の拒絶に
よって犠牲となる真実発見と裁判の公正とを比較して判断される

→今回の報道は公共の利害に関するものであることが明らかで、
取材の手段、方法が一般の刑罰法令に触れることもない。
事件そのものが社会的意義や重大な民事事件であるかは未だ明らかでない。

あまり身近でない問題ですが、
報道の意義が重視されていることがよくわかる事例といえます。

2006年10月03日

意思に基づかない保証契約(1)

本人が全く知らないうちに保証人になってしまっていたような場合、
例えば、権限のない人が署名し、
実印を勝手に持ち出して使用されたような場合、
その本人は保証人としての責任を負わないのが原則です。

しかし、そのような事態を招いたことに本人の責任が認められる場合は、
相手方の利益を保護するため、
本人が保証人としての責任を負わなければならないこともあります。

本人を犠牲にして相手の利益を守ろうとするからには、
それなりの理由が必要です。
どんな場合かというと、
もともと基本となる代理権が与えられていたところ、
それを無断で超えてしまった場合で、
相手方に、超えた部分についても代理権が与えられていると信じるについて、
正当な理由のある場合が典型例です。

「正当な理由」というのが問題となりますが、
本人から実印の交付を受けていたときはこれが認められる場合が多いです。
もっとも、代理人の権限について、疑念を抱くような事情があるときは、
相手方は、代理人の権限について
何らかの調査をするべきであるとされているので、一筋縄ではいきません。

2006年10月02日

週末

今週末は、時間を忘れて、24のDVDシーズンⅡまで終えました。
かなり疲れたのに、コブクロの昔のライブDVDまで引っ張り出して来たりして。
こんな頭空っぽの週末もたまにはいいですかね。

水なすを頂きました。
パッケージはこんな感じ。
水なす1.JPG

時期的にはさすがに終わりだと思いますが、
やっぱり泉州の水なすは、おいしい!
水なす2.JPG