最近、契約交渉の中で重視されているのが「損害賠償」の条項。
未曾有の災害を経験して、リスクを身近に認識することになったから、
と思われます。
損害賠償義務を負う範囲は、民法に原則的な定めがありますが、
契約でそれをアレンジすることができます。
民法416条は、
その事実が原因となって「通常生ずべき損害」(通常損害)と
「特別の事情によって生じた損害」(特別損害)とを区別し、
「特別の事情によって生じた損害」については、
当事者がその事情を予見し、または、
予見することができたこと(予見可能性)を要求し、
予見可能性が無い場合は、賠償義務を負わないとしています。
例えば、契約書の中に、「●●が被った損害を賠償する」
という条項がよく見られますが、
これだけだと、どこまで賠償するのか、
という点まで定められていないため、
上記の民法の原則が適用されることになります。
ただ、契約交渉では、
「損害賠償をすることになる」であろう側は、
なるべく広い範囲で損害賠償ができるよう努め、
「損害賠償を迫られる」であろう側は、
なるべく賠償義務の範囲を狭めたり、
予測ができるように範囲の明確化に努めたりします。
弊事務所が契約書チェックをする中で、ここ数年、
「●●が被った直接かつ現実に生じた通常損害の限度で賠償する義務を負う。」
というようなフレーズを頻繁に見かけるようになりました。
この条項によれば、
まず、賠償の範囲から特別損害は除外され、
さらに、通常損害と認められる損害の中でも、
「直接かつ現実に生じたもの」に限定されるということになり、
単に「賠償する」という条項とは、
賠償の範囲に違いが出ることになります。
2011年 6月
今日は、離婚などの調停に弁護士が関与した方がよいのかどうか、という点
について考えてみたいと思います。
調停で扱われる問題としては、
離婚に限らず、相続や、子どもの監護権など多種にわたりますが、
ひとまず、件数の多い「離婚調停」をイメージして考えてみます。
あくまで弊事務所のスタンスですが…。
弊事務所では、
「離婚を考えていて、調停を申し立てようと思っています」というご相談者がみえた場合、
ひとまずは、ご自身で調停を試みてはどうかとお勧めしています。
その理由としては、
調停は本来、当事者(ご夫婦)のみで対応可能な手続だと考えられるからです。
そして、調停はあくまで裁判所での双方の話し合いの手続なので、
裁判でみられるように「証拠があったら絶対勝つ」「証拠がないから請求すら無理」という
白黒はっきりした進め方でもありません。
そこで、
・ 法律的な議論になることが予想されるとき
・ しっかりとしたご自身の考えを主張することが必要だが、うまくできるかとても心配なとき
には、調停でも弁護士をつけた方が良いのでは?、
とご説明することにしています。
この考えに大きな変化はないのですが、
最近は、調停で話したことや、調停委員から聞いたことが
調停外での争いのタネになることが増えていて、
調停の時にしっかり確認したり、
(調停条項とはいわずとも)簡単な合意書面でも作っていたらなぁと
思うことが少なくありません。
さらに、2011年5月に成立した家事事件手続法によると、
離婚調停の申立書は、原則、相手方へ送られることになります
(施行は非訟事件手続法の施行日)。
これまでも、離婚調停の相手方となった方は、
裁判所の許可を得て、コピー(謄写)してもらうことができましたが、
この改正で、わざわざこれをしなくても、届く、ということになります。
最初に相手方に目に触れるのが申立書ですから、
その内容も、これまでと違って十分配慮する必要がでてきますね。
(適当に書いて、とりあえず申立をすればよい、というのはよろしくない)
現在、裁判所の窓口でもらえる申立書のひな型は、
事情を書くところも数行で、それだけをみても調停委員に事情が伝わらないことがあります。
(改正を機に、ひな型自体が工夫されるのではないかと期待しますが)
そのため、弁護士が代理人に就くケースでは、
ひな型を使わずに自製することや、申立書に加えて「事情説明書」や「陳述書」を
出すことが少なくないです。
このような状況を踏まえると、
事情が許せば、調停当初から弁護士に依頼するのが安心でしょうし、
調停申し立て段階で弁護士に相談し、申立書もしっかりと考えて書くこと、
調停途中でも、調停の進み具合に応じて、弁護士に相談すること、
なども、お勧めした方がよさそうだと感じる次第です。
6月11日、
寝屋川市教育委員会(寝屋川市婦人会協議会)で、
児童虐待防止をテーマにした講演を行いました。
こちらをご覧下さい。
日々いただくご質問の中で、共有できそうなものを
公開してみることを思い立ちましたので、早速実行してみます。
【Q】財産分与は離婚成立後でも可能なのですか?
【A】はい。可能です。
離婚から2年間は、財産分与の請求ができます(民法768条)。
【Q】相手方(夫又は妻)に対して、慰謝料を請求しようとする場合、
相手方の不法行為の証明はどのように行うのですか?
【A】あらゆるものが証拠になり得ますが、
不法行為の内容が不貞行為だ、というのであれば、
メールなどから状況がうかがえれば証拠になりますし、
費用をかけて、まず興信所に調査を依頼される方もおられます。
その他にも、暴力だ、というのであれば、診断書や写真、
浪費だ、というのであれば、クレジットカードの明細など、
できるだけ客観的なものが収集できればいいと思います。
東日本大震災に関連する相続手続について、特例の整備などが
ようやく決まり始めました。
まず、
相続するか、放棄するかを検討できる期間が伸長される見通しとなりました。
民法のルールによると、
自分のために相続が開始したことを知った日から3か月以内に
相続するのか、それとも放棄するのかを決め、
相続放棄する場合は、家庭裁判所で手続をとらなければなりません。
この期間を11月末まで伸ばす法案が提出されるとのことです。
相続放棄の一般的な進め方としては、
被相続人と自分との関係を示す戸籍謄本を用意します。
被相続人と自分の戸籍が別々の場合は、
被相続人から自分がつながるまでの戸籍謄本を入手することになります。
それとともに、
被相続人の最後の住所を管轄する家庭裁判所に相続放棄の申述書を出します。
もう一つは債務の取り扱いの問題。
被災者や被災した企業が抱える負債(ローン)については
負担を軽くするための整備がなされるようです。
住宅を再建築する場合に低利で融資が受けられ、
再建築しない場合には、ローンのカットがなされるとのこと。
相続するかどうかは、相続財産の内容を見極めなければ決定できません。
そこでは、気になるのが負債。
相続放棄の手続をとらないまま、プラスの財産を使うと、
後から負債が発覚した場合に、改めて相続放棄の申述を受理してもらうのは
なかなかハードルが高い。
そのため、負債にも十分に気を配りたいところですが、
上記の制度を踏まえて、相続すべきかどうかの判断をしなければならず、
難しい決断を迫られるケースも出てくると思います。
最近、初めて阪堺電車を利用しました。
天王寺と堺の間を繋いでいる大阪で唯一の路面電車です。
http://www.hankai.co.jp/
降りたいときは、バスのようにボタンを押して運転手さんに知らせます。
スピードもゆっくりなので、街の景色が良く見えて
なんだか楽しかったです。







