通告制度
平成19年4月6日付日本経済新聞によれば、
関西電力は、不祥事を見つけた社員が
上司や同僚には秘密で専門部署(経営監査室)へ通告できる
制度を設けるとのこと。
通告者の氏名などは同室の外に出さないことが明確に規定されるようです。
公益通報者保護法によって通報処理の仕組みの整備や
個人情報の保護などが要求されていますが、
社内に取り入れた制度を、より利用しやすいものにするための
配慮が必要ですね。
平成19年4月6日付日本経済新聞によれば、
関西電力は、不祥事を見つけた社員が
上司や同僚には秘密で専門部署(経営監査室)へ通告できる
制度を設けるとのこと。
通告者の氏名などは同室の外に出さないことが明確に規定されるようです。
公益通報者保護法によって通報処理の仕組みの整備や
個人情報の保護などが要求されていますが、
社内に取り入れた制度を、より利用しやすいものにするための
配慮が必要ですね。
施行日が迫っている公益通報保護法について、
事業者に求められるのは次のとおりです。
◇解雇などの禁止
公益通報したことを理由として、
解雇などの不利益な取扱いをすることは禁止されています。
不利益な取扱には、
降格、減給、退職の強要なども含まれます。
◇通報・相談窓口を設置すること
通報を受け付ける窓口を設置し、
労働者に広く周知すること。
また、ある行為が法令違反行為に該当するか否か、
どのような手続きで通報が処理されるのかなどの
質問を受け付ける相談窓口を設置すること。
(二つの窓口を併せてもよい)
◇個人情報の保護
通報者や通報の対象となった者(被通報者)の
個人情報を取扱う場合に、
情報を共有する範囲を限定するなど、
通報処理に従事する者に
個人情報の保護を徹底させることが必要です。
◇通報者への処理状況の通知
通報者に対して、
調査を行うか否か、調査を行った場合は調査結果、
是正措置をとった場合は是正結果を
通知するよう努めることとしています。
通報の処理状況を通報者へ伝えることは、
通報者の通報窓口への信頼を確保するためにも必要と
考えられています。
公益通報者保護法が平成18年4月1日から
施行されます。
公益通報者保護法の目的は、この法律の第1条に
規定されています。
①公益通報をしたことを理由として
公益通報者を解雇することはできないとし、
②公益通報者の保護をはかるために、
事業者や行政機関がとるべき措置を定めて、
③国民の生命、身体、財産、
その他の利益の保護にかかわる法令などを
守らせることによって、
国民生活の安定及び
社会経済の健全な発展に資すること、です。
この法律に関するガイドラインが公表されており、
事業者には、
法律施行までに、通報処理の仕組み作りが求められています。
引き続きガイドラインを前提に、
通報がなされた後の手続を見てみます。
□受付の通知
通報の形式は特に指定されないので、
電話のみならず、手紙、メールも考えられます。
手紙やメールの場合は、
通報を受領したことを、通報者に通知することが
望ましいとされています。
□調査の実施
調査が必要と判断され、調査を実施する場合は、
通報者が特定されないよう調査方法に
十分配慮しなければなりません。
通報者に対しては、調査の状況を通知するのですが、
その場合、通報の対象とされた者や
調査に協力した者のプライバシーに配慮しなければ
なりません。
□是正措置
調査の結果、法令違反等が明らかになった場合は、
速やかに是正措置及び再発防止策を講じなければ
なりません。
関係者の処分や行政機関への報告が
必要になる場合があります。
是正措置や是正結果についても、
通報者に通知することが必要です。
□フォローアップ
通報処理がおわれば、
法令違反等が再発していないかを
チェックするとともに、
通報処理の仕組みを見直し改善します。
通報者に対して、
通報したことを理由とした不利益な取扱や、
職場での嫌がらせなどがないかを確認することも
重要です。
政府は、公益通報者保護法の施行に備えて、
民間事業者向けのガイドラインを作成しています。
ガイドラインをふまえて解説してみます。
○通報窓口はどのように設置する?
大規模事業者においては、
部署を横断して処理できる総務部等に
窓口が置かれる場合が多いでしょう。
小規模事業者においては、
社長直轄となると思われます。
弁護士など、外部の窓口に設置することも
考えられます。
ちなみに、
私も通報窓口になっている企業があります。
○通報処理の仕組みの整備とは?
事業者は、
通報処理に関する責任者をたて、
通報処理の仕組みを整備
しなければなりません。
同時に、労働者にその仕組みを周知させることも
必要です。
また、あらかじめ内部規定を整備することが
求められています。
そこでは、
処理の仕組みや、
通報者に対する解雇や不利益取扱の禁止を明記
すべきです。
また、通報を適切に処理するためには、
通報処理に関わる者には秘密保持を徹底させること
利益が相反する者は、通報処理に関わらないこと
が大前提です。
ガイドラインでは、
通報処理に限らず、コンプライアンスの重要性について、
広く広報を行い、あるいは、研修を実施するなどして、
十分に周知するように定められています。
公益通報保護法によって、
事業者には何が求められるのでしょうか。
まず、通報の対象が、
公益に関わる事実、ということで、
比較的、大規模な事業が想定されてはいますが、
法律上、「事業者」に限定はありません。
事業者は、
○公益通報したことを理由として、
解雇などの不利益な取扱をしてはなりません。
不利益な取扱としては、懲戒処分、降格、減給等が
あげられます。
○事業者内部での通報処理の仕組みを
整備するにあたっては、
まず、通報の受付窓口を設置し、
それを労働者に広く知らせることが必要です。
また、労働者から、
ある行為が法令違反行為に該当するかどうか
どのような手続で通報が処理されるのか、
などの質問が寄せられる場合の
相談窓口を設置しなければなりません。
○通報者や通報の対象になった人の
個人情報を保護するため、
通報処理担当者等に秘密保持を
徹底させなければなりません。
○通報者へは、
調査を実施するかどうか、あるいは、
調査や是正の結果など、
その時々の
処理状況を伝えなければなりません。
公益通報の対象は、
国民の生命、身体、財産その他の利益の保護を
はかるための法律に違反するような事実が
発生しているか、まさに発生しようとしている状況
です。
国民生活の安全や安心を損なう事実を指し、
違反の対象となる「法律」は、
刑法、食品衛生法、証券取引法、
個人情報保護法、廃棄物処理法などが例として
挙げられますが、
400を超える法律が制令で指定されています。
公益通報の処理の流れは、
通報の対象になる事実が発生し、
労働者が事業者に通報した場合、
事業者がそれを受付て、
調査の必要性を検討し、
調査が必要であれば、調査が実施されます。
調査の結果、是正措置が必要と判断されれば、
是正措置と再発防止策が実施されます。
また、
通報者に不利益な取扱が行われていないかを
確認する「フォローアップ」が要請されます。