取締役選任の否決
先週、かつら業界大手のA社では、
取締役7人の再任が否決され、
社外取締役2人のみの選任が可決されました。
この場合、会社法の規定によれば、
任期満了を迎える取締役は、
臨時株主総会で後任の取締役が選任されるまで、
引き続き会社を運営することになります。
先週、かつら業界大手のA社では、
取締役7人の再任が否決され、
社外取締役2人のみの選任が可決されました。
この場合、会社法の規定によれば、
任期満了を迎える取締役は、
臨時株主総会で後任の取締役が選任されるまで、
引き続き会社を運営することになります。
平成19年10月3日付日経新聞によれば、
中小企業庁が下請取引でのトラブルを処理する
紛争処理機関を2008年度に全国に設置する方針であるとのこと。
裁判以外の紛争解決(ADR=Alternative Dispute Resolution)である
仲裁やあっせんによって、
取引関係を維持しつつ、早期の紛争解決を試みるようです。
一定期間、権利を行使しないことによりその権利を失うのが、消滅時効です。
時効が完成する前に、
「時効が完成しても、時効による利益を受けない(権利が消滅したと主張しない)」
として、「時効の利益を放棄」することはできません。
これを認めると、時効制度の趣旨が失われるから、あるいは、
債権者が債務者に対して、「時効の利益の放棄」を迫るなどの
不利益があるから、と説明されています。
しかし、時効完成後に、時効の利益を放棄することは自由であり、
消滅時効の期間が経過していても、弁済すればその弁済は有効です。
例えば、会社経営者の父が亡くなり、複数の子どもたちが相続人となる場合、
後継者とされた子ども以外の子どもが権利主張することで、
後継者が事業用の資産を十分に承継できない場合も多く見られます。
また、父が有していた会社の株式も相続財産となりますが、
その評価が高い場合には相続税の負担が大きく、
この点も、事業承継のハードルになってしまいます。
同族会社での事業承継をバックアップするための制度が模索されており、
平成19年6月12日付日本経済新聞によれば、
同族会社株の相続税を大幅に減税する内容の法案が提出されるとの
ことです。
取締役を任期途中で解任することは可能です。
取締役は株主総会の決議によって解任することができます。
ただし、任期途中で解任する場合、解任に「正当な理由」がない限り、
会社は、解任によって生じた損害を賠償しなければなりません。
損害とは、具体的には残存任期期間中に得られたであろう報酬など
を指します。
この「正当な理由」は、法令違反行為の存在など重大なものと解されています。
会社法では、非公開会社は定款の定めにより取締役の任期を
最長10年とすることができます。
ただ、任期が長いと、その分上記の負担も重くなり、
取締役の解任が躊躇される結果となります。
特に家族経営型でない会社で、任期を伸長する際には、
この点を十分意識しておく必要があります。
平成19年6月7日に施行される改正消費者契約法に規定される
新しい制度、消費者団体訴訟制度による差止請求。
消費者団体訴訟制度とは、内閣総理大臣から認定された
「適格消費者団体」が事業者等に対して、不当な勧誘行為や
不当契約条項の使用について、裁判上・裁判外の差止請求を行うことを
認める制度です。
個々の契約によって被害を受けても、その額が少額にとどまることから、
法的責任の追及を躊躇せざるを得ないケースが多く、
消費者保護が十分でないとされてきました。
そこで、「消費者全体の利益のために」消費者団体が差止請求を行い、
被害の発生や拡大を防止しようというものです。
平成19年3月29日付日本経済新聞によれば、
金融商品のちらし広告に不当表示があったとして、
公正取引委員会から排除命令を受けた新生銀行は、
広告に問題点がないかどうかを消費者にチェックしてもらい、
消費者からの指摘についても原則として広告作製に生かしていくとのことです。
商品の仕組みが複雑になればリスク開示の重要性も高まります。
受け手の視点を取り入れることは大切な取り組みだと思います。
2月16日付け日本経済新聞によれば、
双方の経営陣が合意している
東京鋼鉄が、株式交換により、大阪製鉄の完全子会社になるという議案が
東京鋼鉄の株主総会で否決される見通しが強くなったとのこと。
株式交換については、株主総会の承認が必要ですが、
その決議は、原則として特別決議です。
特別決議は、その株主総会で議決権を行使することができる株主の
議決権の過半数を有する株主が出席し、
出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要なものです。
完全子会社になる会社(今回は東京鋼鉄)の株主は、
完全親会社(今回は大阪製鉄)の株式を取得するのですが、
今回は、その交換比率が低すぎるという主張を支持する株主が
すでに31%超存在し、
当日の出席株主の議決権の3分の1以上の反対が見込まれるということです。
会社法の施行で、資本金1円から株式会社の設立が可能となりました。
機関設計の自由度も広がり、一口に株式会社といっても、
その中身は大きく異なってきます。
そこで、取引先の会社の情報を入手して、取引の安全度を確認する
与信管理がより重要になったといえます。
まずは、会社の概要を知ることが必要ですので、
商業登記簿謄本を入手すべきです。
商業登記簿謄本は誰でも入手できます。
1通1,000円(基本)で、交付申請書に本店所在地などを記載します。
コンピュータ化された法務局が増えており、最寄りの法務局で
遠方の会社のものをとることも可能です。
取締役と会社との関係は委任契約であり、経営のプロとして
責任を負います。
法的には、委任契約から発生する善管注意義務を負い、
注意を怠って会社に損害が発生すれば個人として損害賠償責任を
負うことになります。
もちろん、難しい局面も存在し、結果として
損害を回避できなかったという場合もあります。
そこで、取締役に善管注意義務違反が認められるかを判断する際には、
当該事業の最終的な収益そのものではなく、
意思決定の過程が著しく不合理であった場合にのみ、
取締役に責任を認めるべきであるとされています(経営判断の原則)。
具体的には、
①経営判断に具体的法令違反及び公序良俗違反がないこと、
②経営判断が「会社のため」に行われたこと、
③経営判断の前提となる事実の認識に不注意な誤りがないこと、
④経営判断の内容及び経営判断に至る過程に著しい不合理がないこと
が吟味されます。
家庭用製品による事故発生が相次いで明らかになったことをきっかけに、
製品事故の報告を義務づけるよう法改正が検討されています。
10月18日付日経新聞によれば、次のような流れになるようです。
1)メーカー・輸入業者は死亡事故・重傷事故発生から
10日以内に経済産業省に被害状況、製品名などを報告する。
2)経済産業省は1週間以内に製品分野や被害状況を
ホームページで公開する。
3)被害拡大が懸念されるときは、企業名、製品名も公表する。
経済産業省による情報収集が後手に回っている現状を
改善することが期待されます。
8月28日付日経新聞によれば、
大企業が自己株式を積極的に購入しているとのこと。
もともと、会社がその資金で自社の株式を購入すれば、
資本の流出となり、また、相場操縦のおそれがあるとして、
自己株式の取得は原則として禁止されており、
取得した場合には、速やかに消却することが必要でした。
ところが、平成13年の商法改正によって、自己株式の取得は原則自由となり、
会社が自己株式を取得し、それを手元に残すことが認められました(金庫株)。
近時は、金庫株を株式交換による企業買収やストックオプションへの活用に充てるほか、
流通する株式を減らすことにより、株価を上げ、
買収しにくくすること(買収防衛策)を目的とするなど、さまざまに利用されています。
8月24日付日経新聞によれば、
会社法で盛り込まれた会計参与を導入する企業が、300社にのぼるとのこと。
5月に施行された会社法は、
会社の規模に応じ柔軟な組織を作ることを可能にしました。
会計参与は、規模や組織形態にかかわらず、株式会社であれば、
設置することができる機関で、取締役と共同して決算書を作成します。
就任できるのは、税理士(税理士法人も)と公認会計士(監査法人も)です。
計算書類の正確さを確保しようとするもので、
企業の信用性向上に結びつくものと期待されていますが、
日経新聞によれば、銀行融資の際にも、
会計参与導入企業への融資条件の優遇サービスもあるそうです。
オリックスはヘアカット専門店「QBハウス」を運営するキュービーネットを
買収するということです。
創業者の引退にあたり、株式公開に向け経営を支援する株主として
名乗りをあげ、経営陣と従業員も出資するMBOの形態をとっています。
MBO:マネジメントバイアウト(経営陣との共同買収)
キュービーネットは、上場を目指し出店スピードを上げるとのこと。
まさに友好的な買収です。
王子製紙VS北越製紙は、さて、どうなるでしょう。。。
7月3日付、動産を担保にした融資について紹介したブログで、
米ゴードン・ブラザーズ社について触れたところ、
株式会社ゴードン・ブラザーズ・ジャパン殿より、会社のご案内を頂きました。
ありがとうございます。
動産を担保にする場合、その評価が最重要ですから、
米ゴードン社の実績から「即日換金可能な評価額」を出せるというのは
やっぱり強いです。
7月2日付日経新聞によれば、
企業の商品在庫や機械設備を独自に評価して売買する
世界最大手の米ゴードン・ブラザーズ・グループが日本に進出し、
日本政策投資銀行系のファンドなどと日本法人を設立して、
商品在庫や設備など、不動産以外を担保にした新型融資に取り組むそうです。
動産を担保にする融資とは、企業の在庫や売掛債権、製造設備など
不動産以外の事業資産を担保とする融資です。
動産はこれまで、法的な登記制度がなかったため、
二重に譲渡されるおそれもあり、担保価値が認められにくかった現状があります。
しかし、平成17年10月、動産譲渡登記制度が施行され、
動産を活用した資金調達を促進する基盤ができました。
不動産という固定資産がないと資金調達が困難であった企業も、
在庫や設備など事業資産で融資が受けることが可能になるのですが、
在庫や設備などは事業運営と一体となっていて評価が難しいといえます。
評価実績・手法を持った企業が参入することで、活用が促進されそうです。
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成14年成立)。
激増・巧妙化する迷惑メールに対処するため、改正法が昨年11月から施行されています。
改正点は、
メール送信者に対する罰則の見直しや
電気通信事業者がその役務の提供を拒否することができる事由の拡大
など。
例えば、送信者情報を偽って送信した者には、
1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになりました
(従前は50万円以下の罰金)。
また、電気通信事業者はどのような場合に、
このような迷惑メールを送信した者に対する役務の提供を
拒否することができるかについても、
従前は、
「電子メール通信役務の提供に著しい支障を生ずるおそれがある場合」
とされていたものが、
「自身の業務の提供に支障を生ずるおそれがあると認められるとき、
その他電子メールの送受信上の支障を防止するため役務提供を
拒むことについて正当な理由があると認められる場合」
へ拡大されました。
改正道路交通法が6月1日に施行されます。
気のせいかタクシーの中でラジオが流れているとこの話題が多いような。。。
話題にされているのは、
「放置車両についての使用者責任の拡充 」と
「違法駐車とりしまり関係事務の民間委託」ですね。
車両の使用者の責任が強化され、
放置駐車違反について運転者が反則金の納付をしないときなどは、
車両の使用者に対して放置違反金の納付を命ぜられることがある、というもの。
車両の使用者とは、
車両を使用する権原を有し、車両の運行を支配、管理する者です。
警察庁のホームページを見ると、
放置車両の取締りについては、違反行為を現認していないため、
違反者の特定が困難であるという根源的な問題がある。
車両の使用者等に連絡を行っても、
「誰が運転していたか分からない」などと申し立てる事例などが近年増加しており、
多大な労力を費やしているにもかかわらず、
違反者の特定に至らない場合が少なくない。
不出頭者の捕捉が十分になし得ず、このことが逃げ得という不公平を招き、
駐車違反を抑止できていない原因となっている。
そのため、使用者の責任を強化し、放置違反金制度を導入して、
違法駐車の抑止を図るのだということです。
取引先が破産したという通知がきてしばらくすると、今度は、
「破産手続を廃止した」という通知が来ることがあり、
税理士さんなどから、「これって破産していないということ?」という質問を
よく受けます。
破産手続は、破産者の財産を換価し、これで税金を支払い、
債権者に配当する手続です。
しかし、破産手続は開始されたけれども、
その法人や事業者に財産がない場合、
換価・配当に至らず、破産手続が終了したことを指します。
つまり、全額回収ができないということです。
敵対的買収者に備え、
信託型ライツプランの導入について
株主総会の承認を求める
企業もあります。
信託型ライツプランとは、例えば
2割の株式を敵対的買収者が取得しようとする場合、
既存株主が保有する1株に対し、
信託会社を通じて、1株を割り当てるものです。
これにより、
買収者の持ち株比率が下がることになり、
会社への支配力に大きく影響します。
このような買収防衛策は、
経営陣の保身に用いられる可能性があるため、
そのような疑いを避けるべく、
できるだけ株主総会にはかり、
承認を事前に取り付けることになるでしょう。
ライブドア株式について
上場廃止の決定がなされました。
上場廃止はいわゆる倒産とは異なります。
ライブドアは事業を継続していますから、
株主総会では議決権を行使できますし、
今後、事業が良い方向に進んで、
配当可能な状態になれば、配当にあずかれます。
ただし、
市場での売買ができなくなり、
処分しようとも思っても著しく困難です。
現行の商法では、株式会社には3名以上の
取締役を置かなければなりません。
なお、定款に取締役の員数について規定がある場合は、
定款記載の員数の取締役が必要です。
したがって、員数が欠けると、
株主総会で新たな取締役の選任が必要です。
なお、法律または定款に定められた取締役の人数が
欠けた場合、
任期満了または辞任によって退任した取締役は、
新たに取締役が選任され就職するまで
取締役の権利義務を有するとされています。
また、必要あると認められるときは、
裁判所は、利害関係人の請求によって、
一時、取締役の職務を行うべきものを選任することが
できます(仮取締役)。
そのような場合に備えて、
補欠の取締役を選任しておくこともあります。
「全国小売酒販組合中央会」の元事務局長が
背任容疑で逮捕されました。
背任罪は、
他人のためにその事務を処理する者が
信任関係に違反して財産を侵害する犯罪です(判例)。
金銭などを管理している立場を利用して、
自ら懐に入れてしまう行為は、「横領」です。
今回の事件は、
年金資金144億円を、
正規の手続きを経ないまま、
投機性の高い外債に投資し、
運用先が破綻したことにより144億円の
年金共済事業資金を回収不能にさせたことが逮捕事実で、
この資金が元事務局長の懐に
そのまま入っているわけではないので、
背任となるわけです。
オリジン東秀に対し、
ドン・キホーテがTOBを仕掛けたところ、
オリジンが反発、
イオンが白馬の騎士として登場し、
友好的TOBを仕掛けました。
TOBは、take over bidの頭文字をとったもので
不特定多数の株主に呼びかけて、
取引所外で株式の買付を行うことです。
オリジン東秀という会社、
関西人の小島には全くなじみがありませんが、
やはり非友好的・敵対的TOBというのは
なかなか難しいようです。
日本政策投資銀行が
ビジネスモデル特許を担保にした融資を始めたそうです。
第一弾となった企業には、他にめぼしい担保がないため、
ビジネスモデル特許と商標権を担保にして融資するとのこと。
ビジネスモデル特許は、数年前のITブーム時に
盛んに取り上げられました。
ビジネスの仕組みを特許化したもので、
もうかるアイデア自体を内容とするものです。
ビジネスモデル特許という特別のカテゴリーがあるわけではなく、一般の特許権と同じ要件のもとで、ビジネスの仕組みに特許化が認められます。
したがって、新規性、進歩性などが必要なわけです。
Amazon.comのワンクリック特許などは身近ですが、
最近はブームも下火かな、という印象です。
株式は自由に譲渡できるのが原則ですが、
小規模の会社においては、
株式が見知らぬ人に移転していくのは、
会社運営上好ましくありません。
そこで、小規模の会社では、
株式の譲渡について取締役会の承認を
要するとの「制限」を定款に設けるのが一般的で、
上場企業などを指す「公開会社」に対し、
「閉鎖会社」と呼ばれます。
譲渡制限のある会社の株式を譲渡するには、
取締役会に譲渡の承認を求めることになりますが、
「譲受人」とされた人に対する譲渡を取締役会が認めない
こともあります。
このような場合、株式を譲渡しようとする人は、
会社に対し、
別の譲渡先を指定するように求めることになります。
したがって、譲渡制限があるからといって、
株式処分の途を絶たれるということではありません。
ライブドアの強制捜査は、かなりの衝撃ですね。
ライブドア本体が粉飾決算という情報もあり、
今後、さらに衝撃が大きくなることも予想されます。
粉飾決算とは、
売上げの水増しや子会社の帳簿操作などにより、
赤字を黒字に見せ、あるいは財務体質を良好に偽装することで、
これにより、株価を維持したり(よって上場を維持したり)、
融資を引き出したりするのが目的といえます。
上場会社では、有価証券報告書に虚偽の記載をすることに
なりますから、証券取引法違反で起訴されることもあります。
近いところでは、カネボウの粉飾決算、
アメリカでは、エンロンの粉飾決算など、
後を絶ちません。
タクシーの車内での喫煙を防止しなかったため、
受動喫煙で健康を害したとして、
タクシー乗務員や利用者が、
国を被告に損害賠償請求を求めた訴訟について
判決がありました。
国には車内喫煙を許容した事業者を規制する権限も
行政指導する義務もないとされたため、
国に対する損害賠償請求は認められなかったものの、
判決の理由中では、
事業者が、乗務員の健康を保護する義務(安全配慮義務)を
負っていることを前提に、
タクシーの禁煙化は他の交通機関に比べて著しく遅れており、
事業者の自主性に任せたのでは早急な改善は困難で、
国の適切な対応が期待される
と言及がありました。
会社が自社の株式を市場などで買うことが
あります。
もともと、自社の資本で自社の株式を購入する
ことは、資本の流出につながるとして、
禁止されていましたが、
平成6年に解禁。
自己株式は、速やかに消却することが
必要でしたが、
その後、「金庫株」も認められ、
必ずしも消却する必要はなく、
そのまま保有しておくことも認められるように
なりました。
会社が自己株式を取得後、消却することで、
発行済み株式が減り、一株あたりの価値を
高めることになります。
他方、金庫株は、ストックオプションや
M&Aにおける株式交換にも利用できます。
先日、東京証券取引所が
黄金株(株主総会における拒否権を有する株式)を
原則禁止するとの方針を打ち出したところ、
買収防衛を意識する企業側から、
かなりの反発が出ていました。
また、経済産業省は一定の条件のもと
黄金株の発行を認めていました。
結局、東証は、
企業からの反発に配慮する形で、
株主や投資家の利益を損ねる恐れが少ないと
東証が認める場合、という条件付きで、
上場企業に、
黄金株の発行を認めることとなりました。
黄金株の有効期間が限定される
株主総会の決議で無効にできる
取締役会で無効にできる、
という条件が課され、安易な黄金株の発行には
一応の歯止めがかけられるようです。
競売とは、不動産を担保に入れた場合や、
債務を払えないために、差押えをされた場合に、
債権者からの申立により、国が不動産を強制的に
売り、その売却代金から担保権者や債権者が
弁済を受ける手続のことです。
誰でも競売物件の買受人になることができます。
自分が希望する買受価格を示して入札し、
最も高値を入れた人が取得するのです。
競売によって、不動産につけられていた抵当権は
すべて抹消され、
買受人は担保権の負担のない不動産を
取得することができます。
競売物件は安いといわれていましたが、
最近は、人気のある物件で入札価格が
相当高くなっているようです。
競売の場合、不動産に瑕疵があっても保護されず、
自己責任となります。
買い受けを希望する場合は、
裁判所に備え置かれている
物件明細書や現況調査報告書などを閲覧して、
物件をよく調べておくことが必要です。
東京証券取引所は
黄金株を導入している企業の
新規上場を原則として認めず、
すでに上場している企業が導入した場合は、
上場廃止も検討するとの方針を固めたとのこと。
黄金株とは、
商法が認める「種類株式」に含まれます。
種類株式とは、
普通の「平等な」株式とは異なる種類の株式を指します。
そのうち、特定の株主に株主総会の議決への
拒否権を与えるものが黄金株です。
黄金株は、企業防衛策として導入されるのですが、
企業の価値を高める買収提案に対しても拒否できるとすれば、
それは過剰防衛。つまり、
経営者の保身に用いられることになってしまいます。
経済産業省は、
①効力を持つ期間を限定する
②取締役会決議で無効化できる
③株主総会決議で無効化できる
という3要件のいずれかを満たすことにより
黄金株を導入している企業の
上場を認める見解を出しています。
これに対して、東証では、
投資家の平等が重視され、
自由な投資に対する抑制となる黄金株を
禁止する方向を明確に打ち出したことになります。
平成17年8月1日に施行された
有限責任事業組合契約に関する法律によって、
有限責任事業組合の設立が認められ、
これを利用したベンチャーキャピタルが
設けられる見通しとなったそうです。
有限責任事業組合(LLP)の最大のメリットは、
任意組合と異なり、
出資者が出資の範囲でしか責任を負わないこと
(=有限責任)です。
また、出資額にかかわらず、
内部で自由に権限や利益分配を決めることが
できるので、
出資額の少ない組合員も
発言力が確保され得るのです。
このベンチャーキャピタルは、
資金力の不足部分を投資家から募り、
ベンチャー企業に出資するものです。
仮に事業に失敗したとしても、
投資家は出資の範囲でリスクを負うのみで、
逆に高利益も狙うことができるのです。
最近、企業の社外取締役にスポットが当たることが
多いように思います。
楽天vsTBSでは、その構成にも
興味が持たれています。
社外取締役は、独立した立場から、業務執行を
監督するためにおかれます。
したがって、その独立性が保たれることが
重要です。
日本取締役協会は、先日、
「独立取締役コード」を発表し、
その中では、独立性に疑義が生じる場合が
列挙されています。
1 その会社の大株主か、その利益を代表する者
2 その会社の経営者か従業員(であった者)
3 グループ会社の経営者か従業員(であった者)
4 その会社と(過去に)重要な取引関係があった会社の
経営者か従業員
5 その会社のアドバイザーとして高額の報酬を受けている者
6 上記のいずれかに該当する2親等以内の親族を有する者
7 取締役の相互兼任関係がある会社の取締役
8 独立取締役となってから長期が経過した者
この項目に該当する者を独立取締役と判断するときは、
その理由を説明する責任は特に重いとされています。
フジテレビvsライブドアに続き、
今度は、TBSvs楽天。
また買収防衛策が注目を浴びていますので、
カタカナ語などの整理を。
ポイズンピル→
既存の株主に新株を発行して、
買収者の持ち分割合を下げる。
ホワイトナイト→
敵対的買収者に対抗し、
友好的な企業に買収をしてもらう
(白馬の騎士)
黄金株→
合併などの拒否権を有する株式を
創業者や友好的な第三者に与える。
クラウンジュエル→
重要・魅力的な財産を
友好的会社に売却する
ゴーイングプライベート→
非上場化
平成18年4月1日から、
公益通報者保護法が施行されます。
この法律は、
企業不祥事が内部からの通報によって明らかとなる
ケースが増加している中で、
法令違反行為を労働者が通報した場合に
事業者から不利益な取扱を受けないよう
労働者を保護し、
事業者の法令遵守を強化させるために
平成16年6月18日に制定されました。
制定から施行までの2年弱の期間で、
事業者は準備期間を与えられたことになります。
(個人情報保護法も同じように制定と施行との間に
期間が設けられていました)
そこで、この法律によって、
事業者に求められる態勢づくりについて
見ていきたいと思います。
TOBとは、株式公開買付のことで、
ある企業の経営権取得(買収)等のため、
あるいは、ある企業を子会社化するために
買い取りする株数や価格を公表して、
不特定多数の株主から
株式市場外で株式を買い集める制度です。
TOBという言葉は、フジVSライブドア以降
よく耳にするようになりました。
ところで、
フジテレビがニッポン放送株の公開買付をアナウンスし、
それに応じた企業の一つである、東京電力に対しては、
個人株主から、
市場より安価で株の買取に応じ、会社に損害を与えたとして、
役員への損害賠償請求訴訟を起こすよう求めが
なされていました。
そして、先日、
TOBに応じることを決めた取締役17人に
損害額約1億円を会社(東京電力)に支払うよう求める
株主代表訴訟を起こしたとのこと。
確かに市場価格との差があったことは事実ですが、
フジのTOBに応じた企業と応じなかった企業があり、
TOBを実施した企業との友好関係等も当然考慮され、
難しい経営判断だと思います。
訴訟はどんな結論を導くのでしょうか。
株主代表訴訟とは、
株主が会社に代わって、取締役の責任を追及する訴訟です。
取締役が法令違反等の行為を行った場合にみならず、
会社の利益を顧みない判断(判断ミスなど)をしたことにより、
会社が損害を被った場合に、
会社に生じた損害を取締役個人に賠償請求するのです。
株主がこの訴訟で勝訴すれば、
会社に賠償金が支払われます。
この訴訟を起こしうる株主は、
「6か月前から引き続き株式を有する株主」です。
まず、株主が会社に対し、書面によって、
取締役の責任を追及する訴えを提起することを請求し、
会社が60日以内に訴えを提起しなければ、
株主は会社のために責任追及の訴えを
提起することができるのです。
平成5年、訴訟費用が引き下げられたことにより、
株主代表訴訟が頻発することとなりました。
中には巨額の賠償請求を認める判決が出たことから、
取締役が経営判断に躊躇することにより、
企業の競争力が減退する恐れも指摘されるように
なりました。
そこで、
改正商法では、
一定の条件の下で取締役の責任を軽減することが認められ、
(損害賠償額の上限の設定なども含む)、
株主代表訴訟において
会社が取締役を勝訴させるために
参加することが認められるに至りました。
株式会社の取締役は、
株主総会で選任され、
法令及び定款の定め、並びに、
総会の決議を遵守し、
会社のために忠実に職務を遂行する義務を負います
(商法254条の3)。
取締役が法令又は定款に違反した行為をした結果、
会社が損害を被ったときは、
取締役は、その損害を賠償する責任を負います。
そして、相当な注意を用いて
職務を遂行すべき注意義務に違反した結果、
会社に損害を与えたときも、
取締役の法令違反ということになります。
また、取締役はあくまで会社に利益をもたらすべく
行動すべきですから、
取締役会の承認を得ないで
競業取引又は利益相反取引をした結果、
会社に損害を与えたときは、
取締役の法令違反行為により損害賠償責任を負います。
そして、このようにして
会社に損害を与えたときは、
会社が取締役に対して損害賠償請求をすべきなのですが、
会社が役員同士のなれあいによって、
アクションを起こさない場合、
株主が会社に代わって、取締役に対して責任追及を
することができます。
この制度を株主代表訴訟といいます。
ポッカコーポレーション(飲料大手)が
MBOによって、株式非公開化とするとのこと。
ワールド(アパレル大手)に続くケースです。
マネジメント・バイアウト(MBO)とは、
子会社等の現経営陣が、
出資し、あるいは、
借り入れや投資によって資金を得て
現株主である親会社やオーナーから
この企業の株式を買取り、
事業を承継することをいいます。
企業の組織再編における子会社や事業部門の売却、
また、中小企業における事業承継(のれんわけ)に
活用される手法でしたが、
投資ファンドの支援を受けた大規模なものは、
株式を非公開にし(上場廃止)、
いわば完璧な買収防衛を実現します。
そういえば、
MBO(マネジメント・バイアウト)
という法律小説があります。
著者は、弁護士である牛島信氏です。
以前読んだときは、
ちょっと
うまく行き過ぎかな?という感じもしましたが、
読み物としてはおもしろかったですよ。
フジvsライブドアで毎日のように
新聞に出た「新株予約権」
新株予約権とは、
株式を特定の価格で「購入できる権利」です。
これは、平成14年の商法改正で導入された制度です。
それまでは、
新株予約権のみを発行するということはできず、
ストックオプションを付与する場合と
社債と組み合わせて発行する場合に限り、
発行が認められていました。
この新株予約権は、
新株を購入することができる権利を意味するので、
この権利を行使するかどうかは自由で、
購入するならば、当然、
株式購入代金が必要です。
この新株予約権の発行が、事前に準備しておく
買収防止策の一つになります。
つまり、新株予約権を事前に
提携先企業等(いわゆるホワイトナイト)に
提供しておき、
「いざ」というときに、
新株予約権を行使してもらえば、
株式数が増加します。
株式数が増加すると、
買収者は、
より多くの株式を集めなければならないので、
買収コストが高くなります。