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2006年08月04日

中小企業の特許審査料

日経新聞によれば、
特許庁は、9日から、
赤字の中小企業について、審査請求料に減免するとのことです。
これまでも、
資力が十分でない個人・法人に審査請求料・特許料の減免措置がありましたが、
法人の場合、設立から10年以内の要件があるなどしていたところ、
設立からの年月に関係なく減免の対象にし、特許出願を促進しようとするものです。
現行制度について(特許庁)→
http://www.jpo.go.jp/sesaku/pdf/genmen/genmen_menu.pdf

2005年10月12日

特許の無効

裁判所で広く利用されていると言う理由から、
私が初めてなじんだソフトは、
「一太郎」(ジャストシステム)でした。

その一太郎の「ヘルプモード」が
松下電器産業の特許を侵害しているとして、
松下がジャストシステムに対し、
使用差し止め等を求めた訴訟は、
一審が松下の請求を認めました。

しかし、先日、二審で松下の逆転敗訴。

敗訴の決め手は、
松下の特許出願前に同内容の技術が掲載された
英語の文献が存在したこと。

特許には、「進歩性」が必要で、
進歩性に欠ければ、特許は無効になります。
松下の特許はこの進歩性を欠くとされたわけです。

かつて特許の無効は特許庁のみが判断できると
されていましたが、
平成12年、最高裁が、
裁判所も特許の有効性を判断できる、と判示したため、
特許庁も裁判所も特許の無効の判断が
できるようになったのです。

特許時に明らかとなっていなかった
資料が後になって発見され、特許が無効になる、
事案が増えています。
特許を得たからといって、
決して安泰とはいえないのですね。

2005年07月01日

商標登録

商標権を取得するためには、
特許庁に出願して商標登録を受ける必要があります。

出願に際しては、一般に商標調査を行うようです。

すでに
同一の商標や類似する商標が商標登録されていて、
これと同一または類似する商品やサービスに
ついて使用する場合は、商標登録ができません。

また、
他人が商標登録している商標と同一の商標や
類似する商標を使用してしまうと、
商標権の侵害とされるおそれもあります。

同一あるいは類似と判断すべきか、
かなり微妙なケースも多いようです。

なお、調査の前提として、
商標調査の対象とする商品やサービスを
決定しなければなりません。

同一・類似する商標がなければ、
その後、出願となりますが、

商標登録を受けることのできる商標は、
商品やサービスの識別力を有する商標でなければ
なりません。

自己の商品・サービスと他人の商品・サービスとを
識別することができないものについては、
審査の結果、拒絶されます。

商品やサービスの普通名称、
商品の販売地や用途、
サービスの質、提供場所などで、

コーヒーの商標として「炭焼き」
レタスの商標として「サニーレタス」
洋服の商標として「東京銀座」などは
商標登録が困難とされています。

2005年06月30日

商標の保護

商標はどのように保護されるのでしょうか。

特許の場合、
一定期間が過ぎれば、
一般人に開放して社会共有の財産となります。

しかし、商標は、
商標を使用する事業者の業務上の信用の維持を
はかろうとするものですから、
保護されるべき期間を限定する必要はありません。

そこで、
商標の存続期間を10年と定め、
この間に使用されなくなった商標を整理して、
失権させる一方、

信用が蓄積し、使用され続けている商標については、
10年を経過した後も、

何度でも

更新申請をくり返せることとし、
永久的に権利を存続できるようにしています。

2005年06月29日

商標とは

今日は、商標について。

商標は、商品やサービスに付される「目印」で、
他のものと区別するために用いられます。

商標制度とは、

その商標に対し、

■それが付された商品やサービスの出所を表示する機能、
■品質を保証する機能、
■広告機能

を持たせることにより、

商標を使用する事業者の
業務上の信用の維持を図ることを通じて、
産業の発達に寄与し、
需要者の利益を保護しようというものです。

商標は、
文字、図形、記号もしくは
立体的形状によって構成されるもので、

これらを単独で用いたり、
組み合わせて用いたり、
あるいは色彩と結びつけた
標章(マーク)であって、

業者がその商品または役務について使用する標章をいいます。

商品に用いられるもののみを
トレードマーク

サービスに用いられるものを
サービスマーク

と言ったりします。

2005年06月03日

実用新案権(しくみ)

平成5年の実用新案法改正により、
実用新案登録に際しては、
新規性や進歩性についての要件については、
審査しない取り扱いとなりました。

裏を返せば、
実用新案権として登録できたとしても、
新規性や進歩性などの要件について、
お墨付きをもらったことにはなりません。

実用新案権者が、自己の権利が侵害されたと
主張するためには、

まず特許庁長官に対して、
「技術評価」を請求し、
その報告書である実用新案技術評価書を得る
ことが必要です。

これに新規性・進歩性が備わっていると
評価されたならば、これを
相手に提示して警告することが必要です。

なお、実用新案権の存続期間は、
出願から10年とされています。

結局、実用新案は小発明を対象とするにもかかわらず、
特許と同様に手間がかかります。
しかし、その割には、
存続期間が短いことから、
出願の減少傾向が顕著となったといえるでしょう

2005年06月02日

実用新案権(その対象)

特許権とよく似たものとして、

実用新案権

があります。

実用新案の対象は、「考案」です。
「考案」は小発明とも呼ばれ、
特許権にいう「発明」と比べ「高度」とは
言えないものが、その対象となります。

かつては、実用新案が大変活用され、
1970年代には、登録出願が18万件にのぼりました。
しかし、技術開発力が急成長し、
高度の発明を対象とする特許権が
実用新案権に代わって、全盛期を迎えています。

1980年代以降、
実用新案登録出願は減少傾向をたどり、
平成14年には8000件程度(特許出願は約42万件)
となっています。

2005年06月01日

特許権の消滅

特許権は、出願日から20年をもって
期間満了により消滅します。

また、
無効審決が確定した場合や
特許異議の申し立てによる取消決定が確定した場合には、
特許権は最初から存在しなかったことになります。

なお、
無効審決とは、
特許出願を拒絶すべき理由が存在したにもかかわらず、
特許権が登録された場合に、
審判を請求する者
(特許が登録されていることにより不利益を被る人)が、
特許権者を相手方として請求するもので、
「行政庁の判断」(行政処分)です。

これに不服の場合は、
審決取消訴訟(行政訴訟)を提起することになります。

そのほか、
特許料の不納(数年経つと意外と納付を忘れがち)、
特許権者に相続人がいなかった場合(相続人不存在)には、
特許権は消滅します。

2005年05月31日

特許権(特許権の効力)

特許権者は、

業として、特許権を実施する権利を
専有する

と規定されています。

「業として」なので、
例えば、特許権として登録されている発明を
家庭で個人的に利用しても、
特許権侵害にはなりません。

「特許権を実施する」の意義は、
発明ごとに異なります。

物を発明したと言う場合は、
その物の生産や使用、譲渡、賃貸が、

方法の発明の場合は、
その方法を使用する行為を指します。

「専有」するとは、

「業として特許発明の実施をする」という権利を
独占し、他者の実施行為を禁止することができる

ことを指します。

「専有」は、

特許権者が、第三者に対し、
「専用実施権」を設定した場合には失われ、

専用実施権者から許しを得ない限り、
特許権者自身も、特許発明を実施できないことになります。

2005年05月30日

特許権(権利者は誰か)

特許権の権利の主体は、
発明者、または、
発明者から特許を受ける権利を承継した者
です。

発明者は、自然人(人)に限られます。

特許を受ける権利を共有する場合は、
全員が共同で出願することになります。

では、従業者が発明をした場合は、
どうなるのでしょうか。

従業者の発明は、職務発明とそれ以外のものに
分かれます。

職務発明は、

従業者の発明であること、
使用者の業務範囲に属する発明であること、
従業者の現在または過去の職務に属する発明であること

を要件とします。

職務発明とされる場合、
使用者等は、法律上当然に、通常実施権を
取得します。

つまり、必ずしも独占はできないが、
法律上当然に
その発明を利用して、生産等ができることになります。

さらに、従業者との間で、
事前または事後に特許権の承継について
取り決めをしている場合は、
特許を受ける権利自体の承継を受けることができます。

多くの場合、職務発明規定に基づいて、
使用者は特許を受ける権利の承継を受けています。

もっとも、これは無償(タダ)とはいきません。

従業者が職務発明についての特許を受ける権利を
使用者に承継した場合は、
従業者は、相当な対価の支払いを受ける権利を有します。

この「相当な対価」の算定を客観的に行うのは難しく、
近時、裁判になるケースが増えているのですね。

2005年05月29日

特許権(先願主義)

同一の発明については、
先に発明した人ではなく、
先に出願した人が特許を取得できる

という制度を「先願主義」といい、
特許法は、先願主義を採用しています。

ただし、これは、お互い独立して発明した場合の
優先関係を決めるものであって、

発明した人から、発明を盗んで出願した者は、
権利を取得できません(特許詐欺)。

その優先順位は、「日」により決せられるので、
万一、同じ日に出願した場合は、
両者で協議の上、どちらが権利取得できるかを
決することになります。
これが決まらなければ、
両者とも出願が拒否されます。

2005年05月27日

特許権(発明とは)

特許として保護されるものは、「発明」
でなければなりません。

特許法によれば、

発明とは、
自然法則を利用した技術的思想の創作のうち、
高度のもの

と定義されています。

ここに出てくる自然法則とは、
自然界の原理原則を指し、
人工的なルールはこれに含まれません。

また、自然法則自体は、発明ではないので、
その発見は発明ではありません。
(ある物質とある物質とを混ぜると、□□□が発生する、
というのは、発明ではなく、
それを利用するとこんないいことが起こる、
というのが発明です。)

次に、発明は、考え方(思想)であって、
物そのものではありません(「技術的思想」)。

さらに、それが「創作」といえるもの、
つまり、以前にはなかったものであることが必要です。

このような「発明」であっても、
特許がとれるためには、さらなる要件を満たす必要があります。

すなわち、

産業上の利用可能性があること
新規性があること
進歩性があること

が必要です。

産業上の利用可能性について、
最近は、ビジネスモデル特許など、
これまでの農業・工業的分野のほか、
金融業界等にも特許の利用が拡がりました。

新規性とは、
公知のものでないこと

進歩性とは、
出願当時、
その分野の技術者をもってしても、
容易に考えつくことのできないものであること

を指します。

このようなものだからこそ、
特許には、発明者に独占権を与えるという
強い権利性を有することになるのです。

2005年05月26日

知的財産権とは

知的財産権は、おおむね、

特許権、実用新案権、意匠権、商標権、
著作権、不正競争に対する保護

を指すとされています。

上段の4つは、特許庁の行政処分による発生するものであり、
工業所有権と称されることもあります。

それぞれに特別法が存在し、

特許法は、
産業上利用できる「発明」を保護するもの

実用新案法は、
発明よりもレベルの低いとされる「考案」を保護するもの

意匠法は、
工業的「デザイン」を保護するもの

商標法は、
商品やサービスの出所を識別する機能を果たす
「商標」を保護するもの

著作権法は、
文化的創作活動により生み出された「表現」を保護するものです。

そして、不正競争防止法は、
各法律の隙間を保護しようとするものです。

国は、2002年に「知的財産戦略大綱」を策定し、
知的財産をもとに、製品やサービスの高付加価値化をすすめ、
経済・社会の活性化を図るという
「知財立国」を目指すとしました。

具体的には、
知的財産の創造・保護・活用・人的基盤の整備を行う
というもので、

その「保護」の一つが、
知的財産権に関する訴訟を専門的に扱う、
知財高裁の創設(東京、大阪)でした。

これから引き続き、知的財産権のポイントなどを
研究してみたいと思います。