法人向けの契約書を作成する際には、
契約書の内容となっているビジネスやスキームの内容が分かる図や
箇条書きでのポイントがあると大変助かります。
契約書は作成すること自体が目的ではなく、
ビジネスを成功に導くツールの一つです。
したがって、ビジネスの内容が把握することが必要です。
しかし、法人ごとにビジネスの内容に違いはあるわけですから、
当然、「この契約書によって行われるビジネス」のご説明をお願いすることになります。
日常的にお仕事をさせていただいている法人であれば、
ヒアリングによって、
契約書をもって定めようとしているビジネスの内容をおおよそ把握することもできるのですが、
初めて契約書を作成させていただくときなどは、
こちらからの質問だけでは、十分にビジネスの内容をつかむことができない場合もあります。
そのため、資料や図を持参していただいたりすると、
それをもとにヒアリングもできます。
あらかじめ図や資料が作られていない場合でも、その場で
当事者
お金の流れ
商品の流れ
当事者以外の関係先
などを図化して頂くだけでも、商流の把握に役立ちます。
契約書の作成を発注される場合には、是非お試し下さい。
契約書 の一覧
最近、契約交渉の中で重視されているのが「損害賠償」の条項。
未曾有の災害を経験して、リスクを身近に認識することになったから、
と思われます。
損害賠償義務を負う範囲は、民法に原則的な定めがありますが、
契約でそれをアレンジすることができます。
民法416条は、
その事実が原因となって「通常生ずべき損害」(通常損害)と
「特別の事情によって生じた損害」(特別損害)とを区別し、
「特別の事情によって生じた損害」については、
当事者がその事情を予見し、または、
予見することができたこと(予見可能性)を要求し、
予見可能性が無い場合は、賠償義務を負わないとしています。
例えば、契約書の中に、「●●が被った損害を賠償する」
という条項がよく見られますが、
これだけだと、どこまで賠償するのか、
という点まで定められていないため、
上記の民法の原則が適用されることになります。
ただ、契約交渉では、
「損害賠償をすることになる」であろう側は、
なるべく広い範囲で損害賠償ができるよう努め、
「損害賠償を迫られる」であろう側は、
なるべく賠償義務の範囲を狭めたり、
予測ができるように範囲の明確化に努めたりします。
弊事務所が契約書チェックをする中で、ここ数年、
「●●が被った直接かつ現実に生じた通常損害の限度で賠償する義務を負う。」
というようなフレーズを頻繁に見かけるようになりました。
この条項によれば、
まず、賠償の範囲から特別損害は除外され、
さらに、通常損害と認められる損害の中でも、
「直接かつ現実に生じたもの」に限定されるということになり、
単に「賠償する」という条項とは、
賠償の範囲に違いが出ることになります。
口約束だけで契約書がないと、何も言えないのでしょうか。
決してそんなことはありません。
当事者の間では、「合意」(約束)が成立したのですから、この合意に基づいて、
請求等をすることができます。
ただ、口約束の相手方が、
「そんなこと約束していない」と言い出したとき、
契約書がないと、「約束が存在した」ことの証明が難しくなります。
この場合、メモは契約書に次ぐ証拠となり得ます。
(ただ、相手方のサインなどがありませんので、相手方から反論があり得ます)
また、その口約束のとき、まわりで聞いている人がいれば、
その人自身の記憶を証拠として、裁判所で述べてもらうこと(証人尋問)も
可能で、それを裁判所が「信用できる」と判断するかどうかが問題になります。
第三者でなくても、自分の記憶を証拠として述べることも、よくあります。
もっとも、契約書を作成していれば、このような迂遠な立証を避けることができます。
契約書を、「将来の紛争を避けるために作るもの」と位置づけると、
約束の段階で一手間かけるか、将来、紛争になったときの苦労を受け入れるか、
これを天秤にかけることになります。


