
日本弁護士連合会に登録している弁護士は、30,516人(2011年3月1日現在)にのぼります。
これだけの人数の中から、どの弁護士に相談すべきか、その弁護士に依頼してよいのか、悩ましい問題です。
弁護士とクライアントがよりよい関係を築くには、どのような点がポイントになるかを、弁護士とおつきあいされた経験のある方々に意見を聴くなどしてまとめてみました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
弁護士に相談したが、結局、対処の方針が分からず、不安のままだったということがあるようです。
案件はまるで生き物のようにその内容(問題点)を変化させることもあります。そのため、いったん方針を決定しても、固定的なものである必要はありません。
ただ、その時点の状況を踏まえて、選択肢や方針を示してもらわないと、不安は解消されません。
今後どのように進めていくべきか、どのような選択肢があるかなどを的確に説明してくれる弁護士に依頼したいものです。
当事者間に紛争が生じているとき、一般には相手方にも言い分があります。
そして、こちらがあらゆる点で絶対的に有利であるとは限らず、こちらに不利な事情が存在することも少なくありません。後で「こんなはずじゃなかった」ということにならないよう、そのリスクについても、話ができる弁護士を選びたいものです。
一方的に弁護士から法律論を聞かされ、言いたいことや伝えたいことがあるのに、弁護士に話を聴いてもらえなかったという方もおられるようです。
こちらに有利なことだけでなく、不利なことも踏まえた上で、進め方を見極めることが必要でしょう。
そのためには、依頼者の話をじっくり聞いてくれる弁護士を選びたいものです。
初歩的な質問をしたら怒られたので、それ以降、質問ができなくなった、という方もおられるようです。
その弁護士に任せるかどうかを決める前に、法律相談の中で質問を投げかけ、それにどのように答えてくれるかという反応を見ることも大切ですね。
弁護士から、中間金などの名目で予定外の費用請求を受けたという方もおられます。
実際、弁護士との間のトラブルで最も多いのは、弁護士費用に関するトラブルです。
案件は生き物のように変化することがあり、依頼する段階で費用が定めにくいという事情もありますが、最初の説明が曖昧なために、弁護士費用についての認識のズレが発生してしまうのだと思われます。
弁護士は、原則として、依頼者との間で委任契約書を作成することが義務づけられており、そこには、弁護士費用の内容が記載されることになります。
また、希望すれば、報酬見積書をもらえることになっています。お金の話は切り出しにくいものですが、しっかりと確認しておきたいところです。
弁護士は法律の専門家ではありますが、特定の業界の知識や慣習について、常に熟知しているわけではありません。むしろ、依頼する側がその道のプロなのですから、弁護士の知識が十分でないところは、依頼する側の手助けが必要です。
しかしながら、全く質問せずに分からないまま進めてしまう弁護士もいるようなのです。
依頼者と弁護士が二人三脚で案件に携わることによって、最善の結果が生まれるといえます。
「難しい法律用語ばかりで、理解しづらい」「言っていることがよくわからない」という不満は多くのみなさんが持っておられるようです。法律用語を正確に、わかりやすく説明するのはとても難しいことです。
しかし、法律用語を多用して依頼する側が理解できないというのでは、案件を進める上で支障も生じかねません。法律相談での弁護士のアドバイスを、十分理解することできたかどうかが一つの目安になるでしょう。